ひそひそ星
銀河系ひとつ、
鞄ひとつ、
太陽7個。
地球ひとつ、
配達郵便81個。
ぼくひとつ、
鈴木洋子
ひとつ・・・・。
SKIP

映画『ひそひそ星』第40回トロント国際映画祭最優秀アジア映画賞受賞 第16回東京フィルメックスオープニング作品 シオンプロダクション第1回製作作品

距離と時間に対するあこがれは、人間にとって心臓のときめきのようなものだろう。 監督・脚本・プロデュース:園子温 5月14日より、新宿シネマカリテ他にて全国ロードショー
園子温という生きもの

はじめに

 風化しかけた記憶に対しての小さな詩を作りたい。
そして今日も常に死と隣り合わせに生きる全ての人間に対しての祈りの映画にしようと思っている。舞台は遠い未来。度重なる事故や災害、戦争などによって人口が極端に減ってしまったころ。
人工知能ロボットがおびただしく増えて、人間は宇宙のあちこちに追い立てられ、ほそぼそと生きている。居場所を追われたり、家を失ったりした、わずかな地球人は、常に思い出を頼りに生きている。そんな彼らのために「記憶の宅配便」が宇宙を運行している。従業員は皆ロボットだ。
 長い宇宙の旅の間、年もとらないロボットが遠く離れた星から星へと、人間たちの配達物を運び、届けていくという物語。
 見た目はたいした配達物ではない。「一枚の写真」「誰かの乳歯」「よくわからない手書きの似顔絵」など、どこが 大事なのか他人にはわからないものばかりだ。ロボットは理解できないが、淡々と仕事をこなしていく。一枚の色あせた写真を届けるために数年を費やし、遠い星に着くと、宛名の人の手元に届ける。
 これは記憶に関する映画だ。三月十一日のあの日から今に至るわれわれの記憶と、はるか昔からの遠い人間の記憶を重ねるファンタジーを届けたい。

監督・脚本・プロデュース
園 子温

イントロダクション

 常に時代を挑発し、世の凝り固まった常識に疑問符を投げかける映画監督・園子温。本作『ひそひそ星』は、この鬼才が自ら2013年に設立したシオンプロダクションの第一回作品である。『地獄でなぜ悪い』(13)『ラブ&ピース』(15)と同じく、園子温が20代の時に書き留めていたオリジナルの物語が、“いま”を映す映画として満を持して産声を上げる。構想25年を経て結実したモノクロームのSF作品だ。
 主人公はアンドロイドの女性。鈴木洋子“マシンナンバー722”は、昭和風のレトロな内装の宇宙船レンタルナンバーZに乗りこみ、静寂に包まれた宇宙を何年も旅している。いくつもの寂しい星に降り立っては、すでに滅びゆく絶滅種と認定されている人間たちに大切な思い出の品を届けるために……。
2014年10月に撮影された本作は、園子温の伴侶である女優・神楽坂恵を主演に、日本映画の最前線で活躍するなじみの超一流スタッフたちで作り上げられた。東宝スタジオに大きな宇宙船のセットを組むと同時に、“3.11”の傷跡濃い福島県の富岡町・南相馬・浪江町に赴きロケを敢行。地元住民たちの協力を得て、記憶と時間、距離への焦燥を、“ひそひそ”と声のトーンを落とした特異なセリフ回しで描き出した。またカリスマ・ミュージシャンの遠藤賢司、ベテラン女優の森康子らが数少ない“人類”の役で出演している。
この静謐で、たおやかながらも、深い哀切に裏打ちされた独特のポエジーに満ちた映画世界は、性や暴力といったセンセーショナリズムの人ではなく、元来の詩人としての園子温を全世界に印象づけるだろう。例えば樹木や風、水に浸された廃墟美のイメージは、ロシア出身の巨匠監督、アンドレイ・タルコフスキー(1932年生~86年没)の残響を感じさせるものだ。
もちろんモノクローム映像は園子温の初期の傑作『部屋/THE ROOM』(94)を想い出させるし、“3.11”を経たあとの未来展望の考察は、『ヒミズ』(11)『希望の国』(12)に続く、今の日本人に課せられた(しかし一部には早くも忘却されつつもある)最も重要なテーマである。
 すでに国内外で人気監督となった園子温が、かつての大島渚や若松孝二といった偉大な先人に倣うように、自身の独立プロダクションで、むきだしの作家性をぶつけた珠玉の野心作を放った。
  大型の商業映画から先鋭的なインディペンデント作品まで、縦横無尽にスクリーンを駆け回り始めた鬼才の新たなステージが始まる──。
 2015年9月カナダのトロント映画祭でワールドプレミアされた本作は、トロント映画祭に毎年登場する園子温作品『希望の国』(12)『地獄でなぜ悪い』(13)『TOKYO TRIBE』(14)とは、まったく異なる趣のミニマリスト・サイファイ(Minimalist Sci-Fi)が現れたと会場は熱狂の渦となり最優秀アジア映画賞が授与された。

ストーリー

人類はあれから何度となく大きな災害と大きな失敗を繰り返した。その度に人は減っていった。宇宙は今、静かな平和に包まれている。機械が宇宙を支配し、人工知能を持ったロボットが全体の8割、人間は2割になっている。すでに宇宙全体で人間は、滅びていく絶滅種と認定されている。科学のほとんどは完結しているが、人間は昔と同様、百年生きるのがせいぜいだ。人間の人口は、宇宙の中でしだいに消え入るローソクの火のようだ。
 アンドロイドの鈴木洋子 マシンナンバー722 は、昭和レトロな内装の宇宙船レンタルナンバーZに乗り込み、相棒のコンピューターきかい6・7・マーMと共に、星々を巡り人間の荷物を届ける宇宙宅配便の配達員をしている。宇宙船での旅はたいくつ極まりない。しかし、マシンである洋子は退屈を感じないし、まめに船内を掃除したり、旅を記録したり、相棒のきかい6・7・マーMの故障を修理したりで長い宇宙時間をマシンらしく過ごしている。
 人間に届ける荷物は、帽子だったり、えんぴつや、洋服だったりとさほど重要に見えるものはない。配達には何年もの年月がかかるのだが、マシンである洋子には、なぜ人間が物体をどんな距離にでも瞬時に移動できるテレポーテーションがある時代に、数年もの時間をかけて物を届けるのか理解ができない。洋子は“距離と時間に対する憧れは、人間にとって心臓のときめきのようなものだろう“と、推測している。洋子は様々な星、ウルツ星やパラスゼロ星に降り立ち、かつて人々でにぎわった街や海辺に荷物をとどけていく。荷物を受け取る人々の反応は様々だが、誰もがとても大切そうに、荷物をひきとっていく。30デシベル以上の音をたてると人間が死ぬおそれがあるという“ひそひそ星”では、人間は影絵のような存在だ。洋子は注意深く音をたてないように、ある女性に配達をする。すると・・・。

キャスト

神楽坂恵

1981年9月28日生まれ、岡山県出身。
2004年にグラビアアイドルとしてデビュー。その後、女優に転身し『遠くの空に消えた』(07)で映画デビュー。『プライド』(09)、『十三人の刺客』(10)などに出演。2011年に出演した園子温監督作『冷たい熱帯魚』(11)での演技が高く評価され、同作と、続く出演作『恋の罪』(11)で、第33回ヨコハマ映画祭および、おおさかシネマフェスティバル2012にて助演女優賞を受賞。その後、園監督の伴侶となり、『ヒミズ』(12)、『希望の国』(12)、『ラブ&ピース』(15)などに出演。本作では、主演を務める傍ら、シオンプロダクションのプロデューサーとしても参加している。

遠藤賢司

1947年1月13日生まれ、茨城県出身。
通称:エンケン。69年自作曲「ほんとだよ/猫が眠っている」で東芝よりデビュー。生ギターを琵琶のように掻き鳴らし自身の内面を吐き出すように歌う表現は、当時の音楽シーンに衝撃を与えた。翌70年アルバム「niyago」、71年「満足できるかな」は、NMM誌の日本ロック賞に選ばれ、収録曲「カレーライス」もヒット。その後もデビュー47年目の今日まで、評価の高い名盤を発表し続けている。05年監督・主演を務めた音楽映画『不滅の男 エンケン対日本武道館』が全国公開。
日本語のロックの礎を築いた草分け的存在であると同時に、現在もジャンルに囚われず益々過激に音楽と対峙する姿は、後輩達にも多大な影響を与え支持されている。
浦沢直樹原作「20世紀少年」の主人公遠藤健児(エンドウケンジ)の名前の由来とされ、映画にもゲスト出演。宮藤官九郎監督映画「中学生円山」に出演。14年に発表したデビュー45周年記念アルバム「恋の歌」のジャケット写真で、神楽坂恵を起用、今回が2度目のタッグとなる。

池田優斗

2005年6月25日生まれ、埼玉県出身。
ミュージカル・映画・ドラマなどで活動の幅を広げている。
【主な作品】
『エリザベート』『at Home』(15)、『リトルプリンス~星の王子様と私~』(15)、『ライチ☆光クラブ』(16)
『いつかこの恋を思いだしてきっと泣いてしまう』(16)『闇芝居』(16)など多数。

森康子

1929年9月2日生まれ、東京都出身。
【主な作品】
『スウィングガールズ』(04)、『下妻物語』(04)、『ディア・ドクター』(09)、『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』(10)、『福福荘の福ちゃん』(14)等

福島県双葉郡浪江町の皆様、福島県双葉郡富岡町の皆様、福島県南相馬市の皆様

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スタッフ

監督・脚本・プロデュース:園子温

園子温写真 1961年12月18日生まれ、愛知県出身。
17歳で詩人デビュー。「ユリイカ」「現代詩手帖」に続々と詩が掲載され、"ジーパンをはいた朔太郎"と称される。法政大学入学後、8mm映画を手掛ける。『俺は園子温だ!』(85)がPFF入選、『男の花道』(87)でグランプリを受賞。ぴあスカラシップ作品として制作された16mm映画『自転車吐息』(90)は、ベルリン映画祭正式招待のほか、30を越える映画祭で上映。同作品はヨーロッパ及びアジアでの縦断公開が2年あまり続いた。
 『部屋/THE ROOM』(94)では、サンダンス映画祭審査員特別賞を受賞。同作品はベルリン映画祭、ナント三大陸映画祭、ロッテルダム映画祭、など49の映画祭で紹介される。『桂子ですけど』(96)など、映画制作を続ける一方、街頭詩パフォーマンス「東京ガガガ」を主宰、4000人のパフォーマーが渋谷のストリートで展開。以後、衝撃作を続々と誕生させ、各国で多数の賞を受賞。その後、『愛のむきだし』(08)での第59回ベルリン国際映画祭フォーラム部門 カリガリ賞・国際批評家連盟賞を筆頭に、『冷たい熱帯魚』(11)での第67回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門・第35回トロント国際映画祭ヴァンガード部門正式出品、『恋の罪』(11)では第64回カンヌ国際映画祭監督週間での上映し、この年の話題をさらう。『ヒミズ』(12)では、第68回ヴェネチア国際映画祭にて主演の二人に同映画祭の新人賞であるマルチェロ・マストロヤンニ賞をもたらし、大きな話題になるなど世界的にもっとも評価されている日本人映画監督の一人。
『希望の国』(12)は原発事故の問題を正面から描き、国内外に悲惨な現実を伝え、 第37回トロント国際映画祭にて「NETPAC アジア最優秀映画賞」を受賞。14年には『TOKYO TRIBE』、15年には『新宿スワン』、『ラブ&ピース』、『リアル鬼ごっこ』、『映画 みんなエスパーだよ!』など、監督作が続々と公開された。さらに同年7月にはChim↑Pomキュレーションによる初の個展「ひそひそ星」展を開催。同時期にワタリウム美術館にて絵本「ラブ&ピース」の原画展も開催。9月にChim↑Pom主催の「Don’t Follow the Wind」展(ワタリウム美術館)にて映像インスタレーションを発表。待機作には、『新宿スワン2』(16)がある。

園子温フィルモグラフィー

1984『ラブソング』
   出演/園子温、中川ろここ 8mm 9分
1985『俺は園子温だ!!』
   出演/園子温、中川ろここ 8mm 30分
1986『愛』
   出演/園子温、河西宏美 8mm 31分
   『男の花道』
   出演/園子温、山道亮介 8mm 101分
1988『決戦!女子寮対男子寮』
   出演/河西宏美、小林和子 8mm 90分
1989『男のコたち反省しなさい』(ビデオ作品)
   出演/井口昇、麗美
1990『自転車吐息』
   出演/園子温、杉山正弘、河西宏美 16mm 93分
1993『部屋 THE ROOM』
   出演/麿赤兒、洞口依子 35mm 92分
1994『「ヴァギナ」&「バージン」』(インスタレーション)16mm 8分
1995『BAD FILM』(2012年完成)
   出演/東京ガガガ Hi-8 161分
1997『桂子ですけど』
   出演/鈴木桂子、内田栄一  16mm 61分
1998『男痕 -THE MAN-』
   出演/伊藤猛、堀祐輔 35mm 60分
1998『風』
   出演/佐々木愛、東陽子 16mm 27分
1999『0cm4(パリコレクションバージョン)』
   出演/永瀬正敏、麻生久美 16mm,mini-DV 21分
『うつしみ』
   出演/荒木経惟、荒川眞一郎、麿赤兒 8mm,mini-DV 108分
2000『ある秘かなる壷たち(性技の達人 女体壺さぐり)』
   出演/神崎優、鈴木敦子 35mm 59分
2001『父の日』
   出演/鈴木卓爾、林文浩 mini-DV 13分
『自殺サークル』
   出演/石橋凌、永瀬正敏 スーパー16 99分
2002『プロムナイト』(未完成)
   出演/田中圭、伊藤かな
2004『大人になったら』(オムニバス『ノーパンツ・ガールズ Movie Box-ing2』の一篇)
   出演/及川奈央、都筑あこ  23分
2005『夢の中へ』
   出演/田中哲司、オダギリジョー DV 103分
   『Strange Circus 奇妙なサーカス』
   出演/宮崎ますみ、いしだ壱成 35mm 108分
2006『紀子の食卓』
   出演/吹石一恵、吉高由里子 DV 159分
2006『HAZARD』
   出演/オダギリジョー、深水元基 スーパー16 103分
   『気球クラブ、その後』
   出演/深水元基、永作博美 DV 93分
『時効警察』(テレビ作品) 
   出演/オダギリジョー、麻生久美子
    第4話「犯人の575は崖の上」/第6話「恋の時効は2月14日であるか否かはあなた次第」
2007『エクステ』
   出演/栗山千明 大杉漣 35mm 108分
   『帰ってきた時効警察』 (テレビ作品)
     出演/オダギリジョー、麻生久美子
    第3話「えっ!? 真犯人は霧山くん!?」/第6話「青春に時効があるか否かは熊本さん次第!」
2008『愛のむきだし』
   出演/西島隆弘、満島ひかり 35mm 237分
『Make the last wish』(未完成)
   出演/満島ひかり、安藤サクラ
2009『ちゃんと伝える』
   出演/AKIRA、奥田瑛二 35mm 109分
2011『冷たい熱帯魚』
   出演/吹越満、でんでん 35mm 144 分
   『恋の罪』
   出演/神楽坂恵、冨樫真 35mm 143分(海外版112分)
2012『ヒミズ』
   出演/染谷将太、二階堂ふみ 35mm,DCP 129分
   『希望の国』
   出演/夏八木勲、大谷直子 DCP 133分
2013『地獄でなぜ悪い』
   出演/國村隼、長谷川博己 DCP 130分
   『みんな!エスパーだよ!』(テレビ作品) 
   出演/染谷将太、夏帆
     第1話 「なんで僕に超能力だん?バス停の風、大作戦!」
     第6話「エスパー抗争勃発?縛られたあの娘を救え、大作戦!」
     第7話「禁断のコーヒー!?セクシー女大量生産を止めろ、大作戦!」
     第10話「(最終章・序)恋の罪!?モーニングコーヒーはあなたと!
     第11話 「(最終章・破)時は来た!善と悪の最終決戦…チームエスパー解散!?」
     第12話「(最終回・青春の夢)僕が世界を救うんだ!ワンワンワン大作戦!?」
2014『TOKYO TRIBE』
   出演/YOUNG DAIS、鈴木亮平  DCP 116分
2015『みんな!エスパーだよ!番外編 エスパー、都へ行く』(テレビ作品)
   出演/染谷将太、真野恵里菜 52分
   『新宿スワン』
   出演/綾野剛、山田孝之 DCP 139分
   『ラブ&ピース』
   出演/長谷川博己、麻生久美子 DCP 117分
   『リアル鬼ごっこ』
   出演/トリンドル玲奈、篠田麻里子 DCP 85分
   『映画 みんな!エスパーだよ!』
   出演/染谷将太、池田エライザ DCP 114分
2016『ひそひそ星』
   出演/神楽坂恵、遠藤賢司 DCP 100分
   『Love Of Love』(オムニバス『MADLY』の中の一篇)
   出演/諏訪太郎、冨手麻妙
   『新宿スワン2』
   出演/綾野剛、伊勢谷友介

   

撮影:山本英夫

1960年生まれ、岐阜県出身。
『日本製少年』(95)で撮影技師デビュー。『ホワイトアウト』(00)、『THE 有頂天ホテル』(06)、『フラガール』(06)、『ステキな金縛り』(11)で日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞。代表作に『HANA-BI』(98)、『地獄でなぜ悪い』(13)、『新宿スワン』(15)、『S-最後の警官-奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』(15)、『ギャラクシー街道』(15)などがある。

照明:小野晃

1960年生まれ、北海道出身。
『(ハル)』(96)にて照明技師デビュー。『失楽園』(97)、『フラガール』(06)、『ステキな金縛り』(11)で日本アカデミー賞優秀照明賞を受賞。代表作に『バトル・ロワイヤル』(00)、『ゆれる』(06)、『地獄でなぜ悪い』(13)、『S-最後の警官-奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』『ギャラクシー街道』(15)などがある。

美術:清水剛

1960年生まれ、神奈川県出身。『スウィートホーム』(89)などの美術助手を経て、『電影少女 VIDEO GIRL AI』(91)でデビュー。代表作に『地獄の警備員』(92)、『ウォーターボーイズ』(01)、『冷たい血』(97)、『シェイディー・グローヴ』(99)、『EUREKA ユリイカ』(00)、『サッド ヴァケイション』(07)、『東京公園』(11)、『共喰い』(13)、『ラブ&ピース』(15)、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』(15)、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』(15)、『信長協奏曲』(16)などがある。

整音:小宮元 

1978年生まれ、茨城県出身。
Cinema Sound Works所属。代表作に『東京大学物語』(06)、『冷たい熱帯魚』(11)、『希望の国』(12)、『地獄でなぜ悪い』(13)、『ラブ&ピース』(15)、『リアル鬼ごっこ』(15)、『映画 みんな!エスパーだよ!』(15)、『人狼ゲーム クレイジーフォックス』(15)などがある。

編集:伊藤潤一 

1974年生まれ、愛知県出身。ジェイ・フィルム所属。参加作品に『紀子の食卓』(06)、『愛のむきだし』(08)、『冷たい熱帯魚』(11)、『恋の罪 』(11)、『ヒミズ 』(12)、『希望の国 』(12)、『地獄でなぜ悪い 』(13)、『TOKYO TRIBE』(14) 、『 ラブ&ピース』(15) 、『 リアル鬼ごっこ 』(15)、『 映画 みんな!エスパーだよ!』(15)、『尾崎支配人が泣いた夜 DOCUMENTARY of HKT48 』(16)などがある。

衣装:澤田石和寛 

1984年生まれ、神奈川県出身。代表作に、『クローズZERO II』(09)、『十三人の刺客』(10)、『セイジ-陸の魚-』(11)、「勇者ヨシヒコ」シリーズ(12/TX) 、『るろうに剣心』(12)、『CAUGHT IN THE WEB』(12)、『KILLERS』(13)、『シャニダールの花』(13)、『るろうに剣心 京都大火編・伝説の最期編』(14)、『ホットロード』(14) 、「宮本武蔵」(15/EX)、『新宿スワン』(15)、『ソレダケ that's it』(15)、「信長協奏曲」(16)、『ライチ☆光クラブ』(16)、『秘密 THE TOP SECRET』(16)、『ミュージアム』(16)、TVCF「au三太郎シリーズ」などがある。

制作:山内遊

1986年生まれ、東京都出身。『ALLWAYS 三丁目の夕日.64』(12)、『踊る大捜査線 THE MOVIE3』(10)、『僕等がいた』(12)、『神様のカルテ』(11)、『BRAVE HEARTA 海猿』(12)『寄生獣』(14)などに制作部として参加。『死んだ目をした少年』(15)で制作担当デビュー。

助監督:綾部真弥

1980年生まれ、東京都出身。『新宿スワン』(15)、『リアル鬼ごっこ』(15)、『映画 みんな!エスパーだよ!』(15)に助監督として参加。dTVオリジナルドラマ「みんな!エスパーだよ!~欲望だらけのラブウォーズ~](15)では監督を務める。『人狼ゲーム クレイジーフォックス』(15)で劇場長編映画デビューを果たした。

プロデューサー:鈴木剛

1965年生まれ、宮城県出身。代表作に『HAZARD』(06)、『紀子の食卓』(06)、『図鑑に載ってない虫』(07)、『愛のむきだし』(08)、『インスタント沼』(09)、『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(10)、『ヒミズ 』(12)、『希望の国 』(12)、『地獄でなぜ悪い 』(13)、『新宿スワン』(15)、『ラブ&ピース』(15)、『映画 みんな!エスパーだよ!』(15)などがある。またCMやテレビドラマ等多くの作品に携わる。

ラインプロデューサー:船木光

1977年生まれ、東京都出身。『自殺サークル』(01)、『気球クラブ、その後』(06)に制作部として参加。メイキングとして『HAZARD』(06)、『紀子の食卓』(06)、『愛のむきだし』(08)、『ヒミズ 』(12)、『希望の国 』(12)、『地獄でなぜ悪い 』(13)、『新宿スワン』(15)、『リアル鬼ごっこ』(15)、『映画 みんな!エスパーだよ!』(15)などに携わる。

スチール:神谷智次郎

広告、CDジャケット、映画ビジュアル、 ファッションポートレートなどで活動。個展「Les couleurs 」をコダックフォトサロンにて開催。日本広告写真家協会展入選「 NIKE 」「 PARCO 」。スチールとしては『冷たい熱帯魚』(11)、『ヒミズ 』(11)、『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉編]』(12)、『ツナグ』(12)『地獄でなぜ悪い』(13)、『私の男』(14)、『わが母の記』(14)、『ラブ&ピース』(15)、『セーラー服と機関銃 卒業』(16)などに携わる。

キャスティング:杉山麻衣

1982年生まれ、愛知県出身。マーブルフィルム所属。
『自殺サークル』(01)で映画の世界へ。以後、キャスティングとして、『奇妙なサーカス』(05)、『紀子の食卓』(06)、『気球クラブ、その後』、『希望の国』(12)、『クローズEXPLODE』(14)、『ラブ&ピース』(15)、『新宿スワン』(15)、『映画 みんな!エスパーだよ!』(15)などに携わる。企画・プロデューサー作品として『ライチ☆光クラブ』(16)がある。

コメント
※順不同・敬称略

クシャミをするのは男ではなくて女。
この映画をみながらふと谷川俊太郎のことを思い出した。傑作です。

鈴木敏夫(スタジオジブリ プロデューサー) 

二十億光年の孤独にアンドロイドもくしゃみをする

谷川俊太郎(詩人)

アンドロイドも宇宙船もサイエンスフィクションだが、
そこに映っている福島の風景だけはノンフィクションである。
五感に染み渡る美しく残酷な映画だ。

岩井俊二(映画監督)

語るものではない。観て、感じるものだ!
一コマ一コマにそれぞれの「感覚」が付随していて
、 私たちが死んでからもずっと遠くの宇宙空間に共に漂うだろう。
私は夫婦という単位を感じなかったが、フィルム全てに含有されていた。
この映画の神楽坂恵さんは日本女性全ての象徴・憧れをもたらす。

エリイ(Chim↑Pom)

今作の最大のテーマ”福島”についての園さんの思いが伝わりました。
物語は宇宙船に乗って様々な星に郵便物を届けると言う設定で全編モノクロと言うかなりSFっぽい部分があるのですが、福島で撮影したシーンになったら急にカラーに変わり、 その瞬間に”これは映画ではなく現実だ"と感じさせられます。
劇中に出てくる廃墟の中にいる人達は実際の福島の方々なので彼らが言う言葉の説得力はプロの人達の芝居では出せない力があります。
深くは語らず、”どう感じる”かを自問自答させる、今までに無い園子温映画です。

栗原類(モデル)

正反対の要素が混在する映像
未来と懐かしい過去
身近と遥か彼方の星での出来事
そして娯楽とアートの共鳴
驚きの園子温映像でした。

和多利浩一(ワタリウム美術館代表)

10年前、「紀子の食卓」「気球クラブ、その後」を観た時の衝撃が蘇った。あの頃よりもっと自由に作られているというエネルギー感と、そして洗練された技巧。タルコフスキーっぽさは表層的なもので、本作は近年公開された中で最も進化し洗練された園子温作品だ。

羽田圭介(作家)

ヒトが滅びてもモノが記憶している、 世界には必ず残像が刻まれるから⋯。 寺山修司から借りたこのモチーフを、 園子温が珠玉の長編へと編みあげた。 ヒトが滅び、アンドロイドの記憶の 中に辛うじてヒトのイメージが残る。 我々はどんなイメージを残せるのか。 社会批評が美しい詩へと結実した!!

宮台真司(社会学者)

ひそひそ声は
耳を傾けなくては聴こえない
ひそひそ星は
心を傾けなくては観えてこない
五感を捧げる事で
他のどの園作品よりも
園子温と言う作家の核に触れた気がした
同じ宇宙を描いた
大作映画もいいが
これも劇場で体感すべき凄まじい作品

斎藤工(俳優・監督)

人類の終焉に思い出の品を届けるアンドロイド。
美しいモノクロ映像が描く、時が止まったような世界。
心に染み入る“名作”の誕生!!

永井豪 (マンガ家)

「おはよう」と声をかけて「さよなら」と別れる。そのあいだで煌めくものは何もおこらない、劇的な日常だった。ぼくらには記憶がある。 記憶は宇宙を越える。そのことを教えてくれる。

齋藤陽道(写真家)

「忘れないで。」「覚えているよ。」福島を撮り続ける監督の思いは時空をこえて、 ひそひそと語り綴られる。

篠原愛(画家)

美しい、というのは普通には憚られる、福島の無人になった被災地を、 馬鹿っぽいくらい大袈裟なSF的設定によるロケ地にした、この捩れを、重く受け止めました。

会田誠(美術家)

『ひそひそ星』は科学ですらも永遠ではないという究極のSF映画だ。園子温は詩的創造力でこの映画の原型をイメージした。それから30年近い時間が経ち、文明が寂しく終わるビジョンがリアルになった。大声で世の終わりを叫ぶのではなく、ささやくようにアンドロイドがノーフューチャーの宇宙を旅する。とても静かなパンク。

田野辺尚人(映画秘宝)

初めて観たとき鳥肌が立った。何気ない時間がゆっくりと進むのに、ひと時も目が離せなかった。もしかして全ての日本映画を代表するような作品を目の当たりにしてしまっているのではと興奮したが、今になってその推測は自分の中では確信になっている。本当に凄い。園さんの底なしの表現への誠意と欲望に感動したし、何よりも「SF」であるにも関わらず、些細な生活音から荒れた福島の風景、登場する人々の仕草にいたるまで、そのあまりの「リアル」に驚いたのだ。人間が生活を営むささやかさと、現実が孕んでしまったスペクタクルの恐るべき共存。それはこの世界ではごく当たり前のことだけど、人類はいつもそれを切り離して政治的な物語を歩もうとする。
とにかく僕にとって今後この作品は、ポスト3.11、近年の自粛・検閲・監視社会、そして戦後日本の社会と美術を考える上での大きなひとつの指針になるだろう。
今でもトラウマのように全編を思い出す。顔が見える人間たちの静けさに対し、 機械と影絵だけが笑うことを覚えていた、あのモノトーンの未来を。

卯城竜太(Chim↑Pom)

映画『ひそひそ星』公式サイト

第40回トロント国際映画祭最優秀アジア映画賞受賞、第16回東京フィルメックスオープニング作品、シオンプロダクション第1回製作作品

5月14日(土)より、新宿シネマカリテ他にて全国ロードショー!

監督・脚本・プロデュース:園子温
プロデューサー:鈴木剛、園いづみ
企画・制作:シオンプロダクション
出演:神楽坂恵、遠藤賢司、池田優斗、森康子
    福島県双葉郡浪江町の皆様 
    福島県双葉郡富岡町の皆様
    福島県南相馬市の皆様 
撮影:山本英夫 照明:小野晃 美術:清水剛 整音:小宮元 編集:伊藤潤一 衣装:澤田石和寛 
制作:山内遊 助監督:綾部真弥 キャスティング:杉山麻衣 ラインプロデューサー:船木光
配給:日活 宣伝:ミラクルヴォイス
© SION PRODUCTION
2016/日本/モノクロ(パートカラー)/ビスタ/100分